『ポルタァベイズ』


月夜のファンタジー。

歌詞

青い満月に照らされた
螺旋階段を下りてゆく
鈍い暗闇に包まれた
奥深くへと向かって

微かな 足音
それ以外に 音はない
こけないように 一歩ずつ
着実に 進んでいく

自分に似た 動物
すれ違い 離れてゆく
振り向く 視線を交わす
かける声は 何もない

壁に触れ 指を擦る
埃と煤が 肌を汚す
手の甲に 模様を描く
ここにいた 証明として

転がる 模型の一部
踏み潰し 鳴り響く
半壊した この街は
怪獣が 壊したはず

出てゆく 自己を
反射的に 繋ぎとめる
引き摺り 掴み
再び 組み込む

最後の段で 立ち止まる
波打つ 青く光る海
靴を脱ぎ 踵を揃える
目を閉じて 飛び込む

導かれる 水底へ
行きついた 終着点
目を開き 見下ろす
階段を下る 後姿を

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